谷川流の原作をツガノガクが漫画化する学園SF、第20巻。相変わらず非日常を追い求める涼宮ハルヒと、彼女を中心に回るSOS団の物語は、長門有希を巡る一連の出来事を経て新たな段階へ入る。この巻では季節の行事や部活動をきっかけに、五人の関係が確かに変質していく様子が描かれる。キョンの醒めた語り口の裏に滲む情の深さ、ハルヒの奔放さの奥にある繊細さが対比的に浮かび上がり、シリーズ屈指の情感を湛えた巻となっている。